西村佳哲「自分をいかして生きる」
自分をいかして生きる
西村佳哲 著
620円+税 (ちくま文庫)
すでに文庫になっている「自分の仕事をつくる (ちくま文庫)
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萩本欽一「ダメなときほど運はたまる」
ダメなときほど運はたまる
~だれでも「運のいい人」になれる50のヒント~
萩本 欽一 (著)
¥ 840 廣済堂新書
こういう時代だからこそ、時機を得たタイトルと内容だ。中身も充分に納得できます。でも、著者が欽ちゃんというのはちょっと意外。もちろんお年を召されて、こういうもを書けるのはわかるんですが、書く気になったということですね。初めて知ったのですが、高校時代は父親の事業失敗で極貧生活に陥ったとか。その後、高卒でコメディアンを目指します。運の貯金をしたわけですね。「僕は運だけで生きてきたんだ。だから運については一家言あるの」という言葉はなかなかに重くて、経験にささえられた説得性を持っています。
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小池龍之介「沈黙入門」
沈黙入門
小池 龍之介 (著)
(幻冬舎文庫)
いま売れっ子のお坊さん、小池龍之介のデビュー作が文庫になりました。で、買ってみました。気にはなっていたのですが、いままでは読んでいなかったのです。以前にも書店でパラパラ見ていたので、その一貫したトーンや文体は見知っていました。これはウケる、というのが第一印象。なんでも著者は、東京・世田谷の月読寺住職で、山口県出身、東京大学教養学部卒だとか。
一言でいえば、自分を薄めて、自然体になることを説いています。そうやれば解放されると。自分からの解放は、欲を薄めていくこと。ま、そうはいっても、実践になるとなかなか難しい。著者は、真面目に語ればもっともらしい話を、とっつきやすくライトな文体で提示している。ここがウケるためのポイントでもありますが、逆にこのナンチャッテ的な文体のせいで中味がひまひとつ深くしみてこない理由でもあります。
それでも、やっぱり中身に納得できるものがあるのですね。この本で、うーんなかなか良かったし、なにより読みやすいと感じれば、またつぎを買ってしまう。一見癒し系なんだけど、ほんとは本書が否定するアピールの仕方術のような本の隣にあっても不思議はない。せちがらいビジネス社会を生きていくための、戦術と戦略の違いみたいなもので、そうやって眺めると内容もきちんと整理されていて、マニュアルです。なるほどね。
ドミニック・ローホー「シンプルに生きる」
シンプルに生きる
― 変哲のないものに喜びをみつけ、味わう
ドミニック・ローホー(著) , 原秋子(訳)
¥ 1,000 幻冬舎
日本に暮らして30年のフランス人女性が、シンプルな暮らしを提案する。
必要最低限のものだけをもち、あとは捨てる勇気をもつこと。かといってケチケチするのとはちがう。食器や家具などにはお金をかけて、気に入ったものをそろえ、それを長い間使う。なるほどフランス流です。実際、この本は著者の母国のフランスでまず出版され、03年から06年までに40万部が売れたという。今年6月に日本でも発売され、上々の売れ行きだ。
押し寄せるモノに押しのけられて、かえってゆとりをを失くしていると多くの人が感じている。モノに囲まれて人間関係はどんどん希薄になっていく。ならばいっそ無益な交友関係は絶て、というのが著者の考え。そのシンプルさゆえに、この本が売れる。
根底にあるのは、自身を見つめなおすということ。こう書くと硬い感じがするが、著者は生活に即した視線で具体的な行動をアドバイスする。月に2度くらいはゆっくり珈琲を淹れて、家計簿を見つめてみる。人の悪口はいわない。こういうありきたりの言葉に、すんなりうなずけるのがこの本の凄さだ。
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心が落ち着く禅の本2冊
アメリカ人は禅が好きだ。NYなどで大きな書店に入ると、棚にどっさりとZENについての本が並んでいたりする。日本人にとってはどうか。私の生家は曹洞宗で禅宗だが、その教義などまるで知らない。家で葬儀があったとき、葬儀自体はこじんまりしたものだが、真宗系とは違って僧侶による儀式そのものはなかなか仰々しいものだった。
さて、禅である。儀式的あるいは思想的な側面をそこに感じはするが、やはり日本人にとっては深く生活に根ざしたものとしてこれを捉えているというのが大方のところだろう。思想書、宗教書として禅の本を読むのではなく、生活に根ざしたある種の教養書として読めば、想像以上にしっくりとくるものがある。その意味では、下記の2冊はとてもおもしろい。ああ、近くにあってよかったと思える本だ。知的教養というより生活の友というようなものに近い。


禅、シンプル生活のすすめ
枡野 俊明 (著) ¥ 600


こころ休まる禅の言葉
松原 哲明 (監修) ¥ 651
さて、禅である。儀式的あるいは思想的な側面をそこに感じはするが、やはり日本人にとっては深く生活に根ざしたものとしてこれを捉えているというのが大方のところだろう。思想書、宗教書として禅の本を読むのではなく、生活に根ざしたある種の教養書として読めば、想像以上にしっくりとくるものがある。その意味では、下記の2冊はとてもおもしろい。ああ、近くにあってよかったと思える本だ。知的教養というより生活の友というようなものに近い。
禅、シンプル生活のすすめ
枡野 俊明 (著) ¥ 600
こころ休まる禅の言葉
松原 哲明 (監修) ¥ 651
雀士・桜井章一の本
NHK「ユニクロは世界で勝てるのか」で、柳井正が生き残るために改新を続け、拡大を続けると語っている。生き残れないということは、ご飯が食べられない、それは「死ぬ」ことを意味すると。そこには衒いのない切実さがある。勝ち負けがはっきりとでる時代に、なんとも馴染まない人は多い。無理やり、勝ち負けの社会に連れ込んで、こうしろああしろと急き立てても埒は明かない。人類だっても、もともと肉体的には生物の生存競争において弱者であった。
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もう一回 ゲーテが売れている。
文豪のイメージの強いゲーテは、たしかにその教養や思想をたどれば、ほぉーなるほど、と思います。明治以降、日本の知識人たちもずいぶん影響を受けた。しきりとギョエテ、ギョエテと書いている。肖像がを見ると、もうちょっと厳しい感じかと思っていたが、けっこうシュッとした癖のない顔だ。このゲーテの箴言をうまくまとめたのが適菜収がまとめた『ゲーテに学ぶ 賢者の知恵』だ。これは、1ページごとにゲーテの言葉を紹介しているのだが、そのやり方が行き届いている。
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ゲーテが売れている。
NHK朝の連ドラ「ゲゲゲの女房」が1つのきっかけ。番組内で、漫画家水木しげる(向井理)が「ゲーテはいいよね」と言って、その言葉を短冊に書いて部屋に貼るシーンがあった。布美枝(松下奈緒)にも、いい本だから読みなさいと推薦する。作品は評価されず、売れもしない貧困時代のこと。
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